ヒア アフター(2010)

In: ドラマ|ファンタジー|ロマンス

24 2月 2011

「クリント・イーストウッド」が「グラン・トリノ(2008)」「インビクタス/負けざる者たち(2009)」に続いて監督・製作を手がけた作品なので期待して劇場へ脚を運びました。しかも製作総指揮は「硫黄島からの手紙(2006)」以来となる「スティーヴン・スピルバーグ」とタッグを組んでいるとなれば尚更です。
ただ、死後の世界をテーマにした映画で、最近では「きみがくれた未来(2010)」「ラブリーボーン(2009)」と2本観ていますが、どちらも私には物足りないと感じただけに一抹の不安もあり、結果は・・・
まず初っ端からパリのジャーナリストであるマリー(セシル・ドゥ・フランス)が、東南アジアで津波に襲われるシーンで度肝を抜かれ圧倒されます。
怖いくらいにリアルで、自分がまるで津波に襲われたかのような錯覚に陥るほどリアリティがありました。
で、場面は変わってサンフランシスコに移り、かつて霊能者として活躍したジョージ(マット・デイモン)は、その能力を封印して工場で働いていたが、好意を寄せていた女性にせがまれ能力を使ってしまい、逆に関係は崩壊してしまいます。
もう一人の軸となるロンドンに暮らす双子の少年のジェイソン(フランキー・マクラレン)とマーカス(ジョージ・マクラレン)は、突然の交通事故で兄ジェイソンがこの世を去ってしまい、この3人の物語が淡々と交互に展開していくのだが、特に冒頭の津波シーン以外は盛り上がりがなく、最後のオチは賛否両論になると思います。
イーストウッドの作品としては前作のインビクタスが良かっただけに少々残念だったが、期待しないでじっくりと鑑賞すれば、本作は死後の世界に重点を置いているのではなく、今を生きる3人の苦悩と希望を描いてることが判ります。
イーストウッドらしいカット割りは随所に見られ、皆が知りたいと思う・・・例えば料理学校でジョージが出会う女性と父親の関係を本編では一切描かないで想像させたり、出会ってからラストまでが非常に短いマリーとジョージのその後は、想像でしか判らない。
自由に連想して下さいの描写が多いのは、イーストウッド監督の作品らしさが出ていたし、音楽も彼が担当していてエンディング曲のチョイスはベストだった。
癒しを求める人にはおススメ出来る作品です。

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