Archive for 2月, 2011

「クリント・イーストウッド」が「グラン・トリノ(2008)」「インビクタス/負けざる者たち(2009)」に続いて監督・製作を手がけた作品なので期待して劇場へ脚を運びました。しかも製作総指揮は「硫黄島からの手紙(2006)」以来となる「スティーヴン・スピルバーグ」とタッグを組んでいるとなれば尚更です。
ただ、死後の世界をテーマにした映画で、最近では「きみがくれた未来(2010)」「ラブリーボーン(2009)」と2本観ていますが、どちらも私には物足りないと感じただけに一抹の不安もあり、結果は・・・
まず初っ端からパリのジャーナリストであるマリー(セシル・ドゥ・フランス)が、東南アジアで津波に襲われるシーンで度肝を抜かれ圧倒されます。

久しぶりに観た日本人監督の戦争映画は、太平洋戦争末期のサイパン島で起きた事実を淡々と物語る作品で、史実に基づく原作の映画化は戦闘シーンはあるものの捕虜収容所に簡単に侵入出来てしまうなどリアリティに欠けてても仕方がないと感じさせられる作品だった。
原作者「ドン・ジョーンズ」は敵として戦った元アメリカ兵で、私は彼の書いた『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』は未読だが、恐らく米国側から見た日本人の精神や直情さを描いたものではないかと思われるが、本作の「平山秀幸」監督は主人公の大場栄大尉を決して英雄として描いてはいないし、一人の人間として成すべきことを成した人として描いている。

主演も兼ねながら2作目の監督作品として、力の入れ具合が判る「ベン・アフレック」の犯罪ドラマで、思ったより出来が良くて面白かった。
物語は、全米ボストンのチャールズタウンという屈指の強盗多発地区で生まれ育ったダグ(ベン・アフレック)は、幼なじみと一緒に銀行強盗を繰り返していた。
いつも用意周到な準備で鮮やかに仕事をやり遂げてきた彼らだったが、今回の強盗の際にやむを得ず一時的に銀行の支店長であるクレア(レベッカ・ホール)を人質を取って逃走を図ってしまう。

私は不確かだが、原作の13~14巻以降は読んでいないので(現在30巻まで発売中)殆ど本作の最後と同じくらいだったと思います。
何故読まなくなったのかというと、単に面白くなくなってきたからですが、友人の話によるとここからが面白くなるそうで、そんな風に聞いてしまうと映画も原作も観たくなってしまうのが私の悪い癖なのです。
という事で、過激なバイオレンス描写が特徴の人気漫画家「奥浩哉」の同名マンガを、スクリーンにどのように反映さすのか興味を持って鑑賞してきました。
2部作として製作されており本作はその前編となりますが、ここまでは思ったよりも原作に忠実に映画化されていました。

グリーン・ホーネットと云えば「ブルース・リー」と云うくらい、彼の死後に有名になったTVドラマですが、これを「エターナル・サンシャイン(2004)」の「ミシェル・ゴンドリー」監督がリメイクしたアクション・アドベンチャーです。
全編3Dであり「キャメロン・ディアス」が出演しているとならば、当然莫大な制作費を使った娯楽大作を期待しましたが、内容は普通のアクション映画でした。
主演は、殆ど無名の「セス・ローゲン」と「頭文字[イニシャル]D THE MOVIE(2005)」で(藤原拓海)役の「ジェイ・チョウ」でしたが、二人のギャラを合わせても「キャメロン・ディアス」の方が高いんじゃあないかな?

完全にテレビドラマを観てた人だけの為の映画で、一度も観ていない私には単に時間の無駄でした。
少しは観てない人の為に簡単な説明くらいはあるかなと思っていたのですが、全くありません。
大規模なスケールで製作され、下火になってきたとはいえ韓流ブームの流れもあるのか、ゴールデンタイムに地上波で放映された「イ・ビョンホン」主演の韓国ドラマ「IRIS-アイリス-」の劇場版で、追加撮影で収録された内容とドラマ版では明かされなかった全ての謎が解明されるというキャッチコピーだったら、TV観てた人間なら皆映画館行くよね。

前作「ウォール街(1987)」の監督だった「オリヴァー・ストーン」が再び「マイケル・ダグラス」とコンビを組んで続編を作ってくれました。
私は前もってレンタル店でDVDを借りて20年以上前の物語を思い出してから劇場へ脚を運びました。
すると初っ端から「マイケル・ダグラス」扮する(ゴードン・ゲッコー)が刑務所から出所するシーから始まり、もうワクワクもんです。

「ダ・ヴィンチ・コード(2006)」「天使と悪魔(2009)」などサスペンス・ミステリーがお得意の「ロン・ハワード」監督が恋愛コメディドラマに挑んだ異色作。
・・・の筈だったが、コメディとしては中途半端だし、原題の「THE DILEMMA」であるように内容は、大学時代からの親友の妻の浮気現場を目撃してしまい、その事実を知らせるか否か悩むと同時に、自らも結婚への踏ん切りがつかなくなってしまい、巻き起こす騒動を描いた作品で、そこ等中にジレンマが落ちてる作品だったので、原題の「ジレンマ」の方が、はるかにこの作品には合っていた。

先ず映画を鑑賞する前に、現役を引退した年寄りが現役に復活して云々という前情報から思い出したのが「クリント・イーストウッド」の「スペース カウボーイ(2000)」だったが、本作は正にそのイメージ通りで、先に上映された「エクスペンダブルズ(2010)」を彷彿させるような豪華メンバーで、劇場で観ておいても後悔はしない。
設定には若干の無理を感じるが、元々アメコミが原作の話なんだから、軽いノリのシナリオはそんなに深く考える必要はないし、一応娯楽映画の王道を行くストーリーで、ジャンルはアクション・コメディなんだから、そんなことは気にせず豪華面子の演技を素直に楽しめた。

先に観た「GAMER(2009)」より数段面白い「ジェラルド・バトラー」主演の作品で、今回の彼は製作にも携わっており力の入れ具合が伺える熱演で、緊張感のある演技は見ものです。
恐らく「300 <スリーハンドレッド> (2007)」以来の出来だと私は感じています。
監督は「交渉人(1998)」の「F・ゲイリー・グレイ」で先の読めない展開はスクリーンから目が離せません。
もう一人の主演検事役には「マイアミ・バイス (2006)」「キングダム/見えざる敵 (2007)」の「ジェイミー・フォックス」が真っ向から対峙した演技で作品を盛り上げています。


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