英国王のスピーチ(2010)

In: ドラマ|伝記

7 3月 2011

2010年アカデミー賞の「作品賞」「主演男優賞」「監督賞」「脚本賞」の4部門を受賞した本作は、TVのCMで云ってる「あなたも必ず涙する!」は嘘です。
と、いうのは私の感想ですが涙腺が緩むシーンはありませんが、伝記ドラマの良い映画だったと思います。
監督は殆ど無名の「トム・フーパー」ですが、見事にアカデミー「監督賞」を獲得し今後の作品が楽しみになりました。
英国の国王ジョージ6世「コリン・ファース」と妻エリザベス「ヘレナ・ボナム=カーター」、国王の吃音症の為にスピーチ・セラピストとして雇われたライオネル・ローグ「ジェフリー・ラッシュ」この3人の演技を観るだけでも値打ちある作品です。
英国王室の家系は私なんぞの知るところではなく全く知りませんでしたが、ジョージ6世が次男であり、父親のジョージ5世の死後、長男のエドワード8世「ガイ・ピアース」が国王を継ぎ、バツ2の後家と結婚する為に退位したなんて歴史には凄く驚かされました。
この話は「王冠を賭けた恋―ウインザー公爵夫人の華麗な人生」なんて本も出版されてるくらいですから有名だったのですね。。。
本作をアカデミー賞の最有力候補といわれていた「ソーシャル・ネットワーク」と比べてみると面白いことに気付きます。
「ソーシャル・ネットワーク」は会話の内容が多く、上映時間を120分に収める為に台詞をカットしないでテープを早送りしてまで台詞を詰め込んだ映画だったのに対し、本作は吃音の障害(禁句ですが、いわゆる「どもり」)を持つ国王の演技が中心となっており、観ている側がハラハラするほどの作品でしたが、互いに「喋り」というテーマで相反していた訳で面白いなぁと感じました。
作品の華やかさや物語の起伏には乏しいのですが、良く練られた脚本と演技が秀逸だったので劇場鑑賞する価値は十分にあります。

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