映画パンフレット専門店の店長が見てきた映画をレビューします
「最強のふたり(2011)」は 2012年に日本でもロングランの大ヒットしたフランス作品で当時劇場へ脚を運び凄く感動したことを覚えていますが、 2019年12月にハリウッド・リメイクしたアメリカ版の「THE UPSIDE/最強のふたり(2017)」(別題:人生の動かし方)を観ていなかったので見比べてみました。
「ニコール・キッドマン」も出演しているということもあり期待していましたが劇場鑑賞より家庭での鑑賞というマイナス面を差引いてもフランス版の方に軍配が上がりました。
アース・ウィンド&ファイアーのテンポの良い音楽に合わせた人間ドラマとラストのハートフルなエンディングは余韻を残す作品です。
一方ハリウッド版の方は「ニコール・キッドマン」の出番も少なく仏版の印象が強いせいもあってか、ラストは「えっ???」っというエンディング。
両作品を比べると介護人の家族構成が全く違うのと、もう1人の主役である実在の全身麻痺の大富豪フィリップの後妻(実際に再婚してたかどうかは不明)の設定が違っており気になったので『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみました。
フランス版の方のデータではあるが、実話との相違点は
●劇中では雇ったのはドリスというアフリカ系の黒人になっているが、実際はアルジェリア出身のアブデルという青年(当時24歳)だった。
●劇中、フィリップの妻ベアトリスはすでに死亡したことになっているが、実際に彼女が癌で亡くなったのは、アブデルが家にやって来てから4年後の96年5月のこと。
●映画では、ドリスの弟が助けを求めに来たことをきっかけに、雇用関係を解消。ほんの1年程度の出来事のような印象だが、実際には10年間にわたって面倒を見ており、主役の2人はモロッコへ移住するのだが、アブデルが現地の女性を好きになったためアブデルの将来のことを考えて、フィリップの方から契約を解除している。
ということを踏まえて再度「最強のふたり(2011)」を観ましたが、やはり面白い!
劇場での新作が少ない昨今ですが、家庭で良作の作品を見比べて楽しんでは如何でしょうか?
「エンド・オブ・ホワイトハウス(2013)」のジェラルド・バトラー主演の潜水艦アクションで彼の良さが引き出せている作品です。
緊張感はありますし海底と陸の合同作戦で終始飽きることなく観ていられますがあまりにも都合よくストーリーが進んでいく内容は当にアメリカご都合主義映画。
潜水艦映画にハズレ無しといいますが、確かに「レッド・オクトーバーを追え!(1990)」や「クリムゾン・タイド(1995)」が好きな人には間違いなく楽しめる作品になっており、久し振りの娯楽映画の王道作品でした。
ロシアの原潜アンドロポフ艦長を演じたスウェーデンのミカエル・ニクヴィストがこの作品後2017年6月に56歳の若さで死去されたことが惜しまれます。
物語の設定にはかなりの無理があるが驚くべきは豪華俳優陣。
「ケヴィン・コスナー」「ゲイリー・オールドマン」「トミー・リー・ジョーンズ」「ガル・ガドット」「ライアン・レイノルズ」と全て1人で主演が出来るメンバーの演技をまとめて観ることが出来ます。
特に「ケヴィン・コスナー」の悪役ぶりは必見で、記憶を他人に植え付けられる人間的な感情や感覚を持たないサイコパスの死刑囚という設定。
還暦を過ぎてもその存在感を色褪せずに爆発させている本作はファンならずとも必見の1本に仕上がっている。
「エンド・オブ・ホワイトハウス(2013)」「エンド・オブ・キングダム(2016)」に続く「ジェラルド・バトラー」主演のシリーズ第3弾でアクション好きなら文句なく楽しめます!
1作ごとに出世していく「ジェラルド・バトラー」と「モーガン・フリーマン」でストーリーは大味で深みはありませんが銃撃戦や爆発や格闘が多彩ですので、この手の作品好きなら必ず満足出来ると思います。
「アーロン・エッカート」や「ラダ・ミッチェル」が出演していないのは残念でしたが新しく「ニック・ノルティ」が出演。
お歳も現在79歳での登場ですので頑張ってるなぁ~と感心しましたが、私の中の彼の最高傑作は「48時間(1982)」なので比べるには酷ですね。
「ジェラルド・バトラー」は、これが最後と言ってるコメントを読みましたが、あのエンドロール後の会話でのシリーズ終了は無いと思いますので次回作を期待します。
期待通りの作品でした。
第二次世界大戦で英仏軍がドイツ軍の猛攻の前にフランス北端のダンケルクに追い詰められてしまい、この戦闘でドイツ軍の攻勢を防ぎながら、輸送船の他に小型艇、駆逐艦、民間船などすべてを動員して、イギリス本国へ40万人の将兵を脱出させる作戦(ダイナモ作戦)を「クリストファー・ノーラン」監督が映画化した作品。
敵兵がまったく登場してこない戦争映画で、舞台は戦闘シーンよりも脱出部分にスポットを当てており、この監督らしい手法で時間軸を陸は1週間、海は1日、空は1時間と異なる進行時間のエピソードを同時に語り始めて最後には見事にシンクロさせている。
台詞の少ない作品だが少ないからこそ、ここぞという終盤にグッとくる台詞が用意されている。
この作品はIMAXで鑑賞してこその作品で迫力や臨場感・緊張感は劇場以外では伝わらないと思う。
戦争の恐怖を体験出来る稀にみる戦争映画ですから是非IMAXで!!
2010年のメキシコ湾原油流出事故は日本でも大きく報道されたが、その事故を完全映画化した実録災害ドラマは、とにかく臨場感が凄い!の一言に尽きた。
「ピーター・バーグ」監督が「マーク・ウォールバーグ」を起用した「ローン・サバイバー(2013)」に続き実録ものを続けて発表したことは大いに評価したいし、次作の「パトリオット・デイ(2016)」も2013年に起きたボストンマラソンの爆破テロという実録ものに彼を起用しているので本当に相性が良いのだろう。
実録映画好きの私は過去に
ブラックホーク・ダウン(2001) 米国がソマリア軍事介入で起った最大の銃撃戦
ホテル・ルワンダ(2004) アフリカのルワンダで起った民族対立のよる大量虐殺
ミュンヘン(2005) ミュンヘン五輪で起ったイスラエル選手の殺害事件と報復
ワールド・トレード・センター(2006) 9・11のアメリカ同時多発テロ事件
アンストッパブル(2010) 米国で起った無人貨物列車暴走事件
アルゴ(2012) イランで起ったアメリカ大使館人質事件
キャプテン・フィリップス(2013) ソマリア沖で起った海賊のタンカー襲撃事件
アメリカン・スナイパー(2014) 米国の伝説的スナイパーが活躍したイラク戦争
と色々観てきたが本作は中でも秀逸の1作となった。
安全第一を掲げて工期が遅れても安全確認の手順を主張する現場主任(カート・ラッセル)と、利益重視の為にコストカットして安全点検を省こうとする経営陣(ジョン・マルコヴィッチ)の思惑のズレが史上最悪の人災事故に繋がるという事実を、何処か東日本大震災の原発事故とリンクして考えてしまうのは私だけなのだろうか?
楽しみにしていた「リドリー・スコット」監督の最新作で、気になった142分の長尺にもかかわらず飽きることなく最後まで楽しめました。
基本的に皆が良い人という作品で思い出すのは「世界最速のインディアン(2005)」で、本作がこれを上回ることはありませんが、観終わった後も満腹で劇場を後に出来ます。
内容はきわめてシンプルなストーリーと希望を捨てない人間たちへの信頼感で構成されており、絶望的な状況に陥った主人公が常にユーモアを欠かさないでコメディを織り交ぜているのが楽しく、エンタメ映画としては上質な作品になっていたと思う。(アカデミー賞には縁がなかったが・・・)
特に音楽は往年のヒット曲ばかりだったので個人的にはポイントが高くなってしまい、サントラをamazonで衝動買いしてしまった。
ちなみに「マット・デイモン」がアメリカの映画祭で記者に「この映画はコメディなのか?」と聞かれ「いや、ミュージカルだよ!」と返しているが、常に希望を持ちユーモアを忘れずに、持っている知識をフル回転して生き延びようとする姿は観てる側からも力が入ってしまう。
1978年に心躍らして観たスター・ウォーズですが、格段に進歩した映像と音響で「ハリソン・フォード」「キャリー・フィッシャー」「マーク・ハミル」の登場は感動ものです。
C-3POやR2-D2も健在だったし、今回から登場するBB-8は印象に残ります。
音楽に関しては不評とのことでしたが、エンディング以外は特に違和感もなく入って来ました。
フォースの強いものが全くの素人と互角に戦える?などのツッコミ所はあるものの未だ多くの謎が残されたまま終わってますので、今後のストーリーを楽しみにしときます。
本作はエピソード6からの続編で監督が「J・J・エイブラムス」に代わっており「スター・トレック」シリーズでの功績で選ばれたようですが、期待は裏切られていません。
ただ、このシリーズの雰囲気を大きく損なわないようにオマージュした為か、ストーリー自体はエピソード4に近くなってしまってますが、これは仕方のないとこですね。
この作品で一番驚かされたのは、出演は僅かなのに「マーク・ハミル」がエンドロールの2番目に出てきたことでした。(笑)
続編では中心人物になるということへの布石なのでしょうが・・・
ところで「ダニエル・クレイグ」と「サイモン・ペッグ」が何処で出演してたのか最後まで気付かなかったなぁ。
もっともこの両名が出演していたことは知らなかったので見直すときに探してみます。
これから劇場に向かわれる方で興味のある人は探してみて下さい。^^)b
ジェームズ・ボンドを演じる「ダニエル・クレイグ」の007シリーズも4作目だが148分は長過ぎる。
前3作はシリアスなボンドという印象がありユーモアが希薄でハードな作りだったが今作は少し笑えるところもあって過去のシリーズをオマージュしてる感が出ている。
オープニングは流石007と思わせるもののラストはイマイチ盛上がらず「ダニエル・クレイグ」は「続編をやるくらいなら手首を切り落としたい」と撮影終了直後に語っているが、エンド・クレジットの後に「JAMES BOND WILL RETURN」と出ているので次回作が彼の最終版になる予感がする。
懐かしの悪役ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)の登場は許せるとしても、設定が信じられないほど酷い!(どう酷いかは鑑賞して確認して下さい)が、製作費はなんと3億ドルというお金を使ってる作品なので、個人評価はともかくやっぱり一見するだけの価値はある作品だと思う。
面白いコメントを見つけたので動画と共に観られたら懐かしさが込み上げてくるのではないだろうか?
http://bit.ly/1N2WQnk
評価は別れるかもしれないが、結論からいうと劇場へ脚を運んでも観る価値のある作品です。
本年度のアカデミー賞3部門を獲得している作品だし、特に助演男優賞を獲った「J・K・シモンズ」の演技は凄いの一言!
これぞモラハラ・パワハラというシーンが随所にあるが、頂点を極めようとするなら、これくらいは当然でしょ!って妙に納得してしまう。(実際自分がされるとキレるでしょうが・・・)
ジャズ音楽は初心者の私ですが、ラストの心揺さぶる熱き演奏シーンは興奮せずにはいられませんでした。
是非大音響が体感出来る音響設備のいいシアターで鑑賞してみてください。
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