映画パンフレット専門店の店長が見てきた映画をレビューします
先行ロードショーで早々観てきました。
1作目の「レイダース 失われたアーク《聖櫃》(1981)」の劇中設定が1936年
2作目の「魔宮の伝説(1984)」の劇中設定が1935年
3作目の「最後の聖戦(1989)」の劇中設定が1938年
そして19年経って公開された本作の設定は1957年の冷戦時代。
「ハリソン・フォード」の年齢と共にちゃんと時代設定も合わせてくれていました。
監督は勿論「スティーヴン・スピルバーグ」ですし、「レイダース」でマリオン役だった「カレン・アレン」が同役で再登場してるのもファンなら感涙ものでした。
インディのパートナーは最近人気急騰中で「トランスフォーマー」や「ディスタービア 」に主演した「シャイア・ラブーフ」で、ソ連の冷酷なエージェント役に「ケイト・ブランシェット」が悪女を好演していました。
内容はシリーズを通して変わらずの冒険活劇ですが、今作は1作目の「レイダース 失われたアーク《聖櫃》」の続編色が強く出たというより聖櫃絡みですから完全な続編です。(「レイダース2 クリスタル・スカルの王国」でも良いくらいです)
出来栄えに関しては賛否両論あるとは思いつつもそんな事はさて置き、あのインディ・ジョーンズが19年振りに帰って来てあの音楽とアクションが又観れたことに素直に拍手です。
最後はアクションじゃなくてSFじゃん!って話は観てのお楽しみって事で、あのアクションは是非劇場まで脚を運んでも絶対観る価値がありますよ。
地位も名誉もある成功者で良き家庭人でありながら殺人依存症のビジネスマンに「ケヴィン・コスナー」、彼の心の中の悪魔的内面を表現するのが名優「ウィリアム・ハート」で殺人犯を追詰める女刑事に「デミ・ムーア」が久々に頑張ってました。
殺人現場を見られて金品の要求をせずに次ぎの殺人現場への同行を要求する「デイン・クック」の心情は、正常な私には全く理解不能で変態特有の思考回路なのでしょう!
彼はこの映画のキー人物で最後のオチは先ず先ず上手くまとめられています。
殺人依存症の性格を継いでしまいそうな娘が今後どうなるのか?
ある程度続編を匂わす終り方でしたが、日本やアメリカでも特に最近訳の判らん殺人事件が続発している風潮を考えれば続編を造るほどの作品ではないのかも?
とも考えてしまいます。
残念ながら豪華俳優人の割に作品内容がパワー不足に感じられて少し残念でした。
今回の殺人者「ケヴィン・コスナー」扮する「Mr.ブルックス」は「アンソニー・ホプキンス」演じる「ハンニバル・レクター」と冷静な殺しという箇所が似ており、シリーズ化されるようなら多分全て作品を観に劇場へ脚を運んでしまうと思いますが・・・ひょっとしてヤッパリ私も変態の血が流れてる???(汗)(汗)
理論的に編み出した必勝法(昔「レインマン」で「ダスティン・ホフマン」がしていましたが、今回も全然意味が判らんかった)を使いラスベガスのカジノで大勝ちするエリート学生グループとカジノ側とのスリリングな攻防を描いた「ベン・メズリック」原作のベストセラー「ラス・ヴェガスをブッつぶせ!」の映画化です。
世界トップレベルのエリート校MIT(マサチューセッツ工科大学)の秀才学生が、医者になるまでの巨額な学費の工面の為にブラックジャックで必勝を考える研究チームに勧誘され学費のためと割り切り参加して見事にそのテクニックを使い大金を獲得するのだが、仲間割れが起こり人間関係が崩れていくとこが劇中では見所かな?
研究チームのリーダーは「ケヴィン・スペイシー」でカジノ側の見張り役は「ローレンス・フィッシュバーン」という名優で脇を固めて、主演は殆ど馴染みのない「ジム・スタージェス」という若手です。
やられた分やり返すというパターンは観ていても爽快感があり、後半のコロコロ変わる展開は楽しめます。
最後の最後でのオチは読めてしまいますが(^^)v
どうしても納得いかないのは、あれだけ広いラスベガスなのに場面は殆ど同じカジノだったような気が・・・
(見張り役の「ローレンス・フィッシュバーン」がいつも天井からの隠しカメラで映像を別室で見てるからですが)
必勝のテクニックがあるのに態々マークされてるカジノに出入りするのはどう考えても不自然でした。
In: アクション
31 5月 2008考えたら前作「ランボー3 怒りのアフガン」が1988年の作品でしたから、もう20年が経っての今作でしたが、バイオレンス描写は数倍パワーアップしておりR-15にも納得です。
監督も「シルヴェスター・スタローン」自らがメガホンをとっており監督としての彼のキャリアから内容が少し心配でしたが、そんな不安は全くの無用でした。
彼は本作品をラストに俳優を引退するとのコメントも出ているそうですが、今後のプロデュースor監督業を懸念する心配はないほどこの作品の出来は良かった!
ランボーシリーズ全3作品の内で1作目のランボーは「ジョン・ランボー」の内面や・ベトナム戦争が残した後遺症を題材にした人間ドラマでしたが、2~3作目は単純にアクション映画でした。
この4作目は1作目のナイーブさは欠片もなく単に2~3作目の延長線上にある映画の様にも感じますが、虐殺・殺戮シーンである描写は半端ではありません。
戦場の地獄をリアルに描写した「プライベート・ライアン」すらをも凌駕してしまう映像です。
「ロッキー・ザ・ファイナル」といい彼のヒットシリーズ「ロッキー&ランボー」2作品を数年経ってからファンサービスも含めて引退前に監督&主演したように感じてなりませんが「シルヴェスター・スタローン」が、スクリーンの前から消えてしまうには余りにも残念でなりません。
そういう思いを込めて観ていると本作のラストで1人故郷の家へ戻るシーンはとても感慨深げなシーンでした。
ただ1996年「デイライト」の撮影中にアクションシーンで死にかけて完成後のコメントで「アクション映画はこれで最後だ!」と云っていたのに、その後何作品もアクション映画に出演しているので余計な懸念かもしれませんけど。。。(^^)
米国の下院議員「チャーリー・ウィルソン」をモデルに描いた実録政治コメディで、アフガニスタンに侵攻したソ連軍が退却へ追い込まれるまでに至った過程を主役に「トム・ハンクス」が演じ、大富豪に「ジュリア・ロバーツ」とCIAのはみ出し者「フィリップ・シーモア・ホフマン」を軸にコミカルに描いた作品です。
オスカー受賞者が3人も出演していたら自然と期待度は高まるので楽しみにして観に行きましたが、期待していたほどの内幕もの映画ではなく残念でした。
「共産主義は悪だから潰す!」という信念に基づいて、アメリカの正義は表向きには米国製武器をアフガン人に渡すと不味いので裏から手を回して他国の武器でソ連ヘリを撃墜したり、戦車を破壊したりという有名人が出演していなければ唯のプロパガンダ映画になる作品を誤魔化されたような映画です。
良かった点といえばチャーリーの補佐をしていた「魔法にかけられて」の「エイミー・アダムス」はやっぱり可愛くマティーニを飲みながら酔払ってるシーンは彼女のファンなら観ておいても損は無し!!
その他の脇を固めてるチャーリーズ・エンジェル達も中々可愛く華がありました。
「トム・ハンクス」は前作の「ダ・ヴィンチ・コード」のイメージが強過ぎた感があり本作は無視して次回作に期待します。
名作児童文学の「ナルニア国物語」全7巻におよぶ壮大な物語のシリーズ第2弾で再び「ペベンシー4兄妹」がナルニア国に舞戻り活躍します。
時は前作同様に第二次世界大戦下のイギリスですが、1作目よりナルニア暦にして1300年経った時代が今回の舞台でも4兄妹にとっての時間は殆ど経っていません。
あらすじは偉大な王「アスラン」と伝説の四人の王「ペベンシー4兄妹」によって「白い魔女」を倒し平和と繁栄をもたらしたナルニア国でしたが、現在はかつての美しい国の姿はなくテルマール人に侵略と支配をされ生き残ったナルニアの民は森の奥でひっそりと暮らしています。
テルマール人の先王の弟「ミラース」は王位を奪う為に正統な王位継承者である「カスピアン王子」の暗殺を画策し事前に察知した王子は小さな象牙の角笛を手渡されミラースの追っ手を逃れるが、追詰められた「カスピアン王子」はその笛の音にはナルニアに危機が迫る時「伝説の四人の王」を呼び戻すと信じられていた為に角笛を吹き、再び「ペベンシー4兄妹」は再びナルニア国へ呼び戻されてしまい・・・という内容です。
監督も俳優陣も同じ為に特に違和感なくストーリーに入って行けますが、兄弟の末っ子であるルーシーは前作より2年経っている為に大きな成長があります。
他の姉妹も同様ですが今後の続編を考えると「ハリー・ポッター」シリーズ同様に益々違和感が生じるのは仕方のない所ですね。。。
家族そろって楽しめる映画ですのでオススメです。
《この子と約束した
必ず守ると──
霧(ミスト)の中には“何”が待っていたのか──
映画史上かつてない、震撼のラスト15分》
正に、このキャッチコピー通り驚愕のラストでした。
原作者「スティーヴン・キング」作品といえば、私も多く観ており最初は面白くどんどん劇中に引き込まれて行くのに途中からラストにかけては尻すぼみの作品が多く本作品も大して期待はせずに鑑賞しに行きました。
ラストは監督の「フランク・ダラボン」が『希望』を残した原作と異なる『絶望』のラストをオリジナルで付けたシーンだそうですが、彼の1994年作品「ショーシャンクの空に」のテーマを「正」とするなら、本作は「負」で単なるモンスター映画ではないとエンドロールのヘリコプター音を聞きながら最後に気づかされてしまいます。
ジャンルはホラーミステリーですが、単なるパニック映画とは大違いでもっともっと奥が深い映画のように感じます。(褒め過ぎかも・・・)
この映画はパニック状態に陥った人間が巻き起こす凶器のドラマが絶妙に描かれており、この映画のメッセージ性は
「どんなに努力しても報われない事もある」
「未知なる化物より一番の化物は人間の性である」
「正しいと思い合理的な判断をしても悪い結果になる場合もある」
って事なのでしょう。
私の中の2008年現在までのナンバーワン作品で超!超オススメ作品です。
但し、タダシ!観終わった後にスッキリする映画が観たい人は決して観ない方が良いです!!!
後味の悪さも本作はトップクラスで賛否両論がハッキリする映画ですから・・・
監督は「007 ダイ・アナザー・デイ」の「リー・タマホリ」で主演は「ニコラス・ケイジ」扮する2分先の未来が判る予知能力を持つ男でFBIに核爆弾テロの阻止を託され奔走するSFサスペンスです。
時間軸を使った映画は必ずといっていいほどツッ込み所がありますが、この映画もやはり多々ありました。
・・・っが!この映画に関してはそんな細かいことは気にせず「ニコラス・ケイジ」ファンの私としてはハラハラしながらも安心して楽しく観ることが出来ました。
名優の「ピーター・フォーク」がチョイ役で出演しており驚きましたが、彼ももう80歳ですのでそろそろ引退時期も近いだろうしお顔を拝見出来ただけで満足です。
「ジュリアン・ムーア」のFBI捜査官も中々カッコ良かったし「ジェシカ・ビール」は「ステルス」の時よりも色っぽく役柄も似合っていました。
95分という本編の時間は短いように感じますが「ゴーストライダー」同様に決して大作ではないので、お気軽映画としてはこの位の尺で丁度良いのかもネ!
In: アドベンチャー
17 5月 2008「ローランド・エメリッヒ」監督が4年ぶりに手がけたスペクタクル・アドベンチャーです。
この映画の設定は紀元前1万年の世界なのだが違和感満載の作品で、どう考えても歴史考証に疑問を感じさす内容でした。
初っ端から原始人が流暢な英語を話すシーンで一発に興醒めしてしまいました。。。
それと昨年公開された「メル・ギブソン」監督の「アポカリプト」に作りが似過ぎて二番煎じの感が免れない映画でもあります。
最後まで支配者の正体は明かされず幾多の謎が説明されないまま終わってしまい不満が残る分「アポカリプト」のほうが作品的には上だと感じます。
見所は驚異的な特殊効果でCG技術を堪能したければ十分に満足出来る映像ですので迫力はありますが、わざわざ劇場へ脚を運ばなくてもDVDでも良いんではないかと・・・
「ローランド・エメリッヒ」監督は「インデペンデンス・デイ」を超える作品はもう作れないんでしょうかねぇ~
In: ドラマ
27 4月 2008「ロバート・レッドフォード」「メリル・ストリープ」「トム・クルーズ」が出演しているにも拘らずこの映画が大して注目されない理由が判りました。。。
メッセージ性がバリバリ強い社会派ドラマで万人受けしない作品だからだと思います。
対テロ戦争の戦略を打ち出しイラクでの失敗を挽回し、尚且つ自身が大統領への野望を目論む政治家(トム・クルーズ)と、その真相に迫る女性記者(メリル・ストリープ)の熾烈な駆け引きを中心に、全く別のシーンで大学教授(ロバート・レッドフォード)が教え子たちの一人を教室に呼び問答するシーンとが平行して物語は進んでゆきます。
その会話の中で彼の教え子達が無情にも政治家の戦略に巻き込まれ、それぞれがリンクして重い顛末を迎えラストで観た観客達に問いかけてきます。
「ロバート・レッドフォード」と「トム・クルーズ」が出演してる映画なら誰しも渋い演技が観られるのかと思いきや最後まで2人は同一場面には出てきません。
映画はアメリカの良心を描いているように見えますが、仲間は見捨てないところもしっかりアピールして毎度お決まりのアメリカ寄りに作ってあります。
タイトルが「大いなる陰謀」というのが納得いかない最大部分で、辛口のコメントではありますが私はこの作品が気に入っています。
原題の「LIONS FOR LAMBS」がこの「大いなる陰謀」という邦題になってしまうこと事態頭の悪い私には良く理解出来ませんが、観終わった後は暫く席を動けませんでした。
良い意味でも悪い意味でもなく暫く頭の中を整理する為でしたが、この映画のメッセージを理解しようと頑張っていたのです。
私の中で明確な答えは出ませんでしたが、DVDが発売されたらもう一度じっくり観てみようと思います。
余韻が残りまくりの映画でした。。。
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