映画パンフレット専門店の店長が見てきた映画をレビューします
「ターミネーター3(2003)」の「ジョナサン・モストウ」監督作品で「ダイ・ハード4.0 (2007)」から久々の「ブルース・ウィリス」が主演、「マイ・ボディガード (2004)」「サイレントヒル (2006)」の「ラダ・ミッチェル」が共演のSFサスペンスです。
内容は身代わりロボットの「サロゲート」が普及し日常生活を任せるようになった近未来社会でFBI捜査官の「ブルース・ウィリス」が、巨大な陰謀を暴くいく物語です。
「身代わり」という言葉で直ぐに思い出すのが、現在記録的興行成績を残している「アバター(2009)」だが、ロボットという点で私は「アイ,ロボット(2004)」と被って想像してしまった。
アクションとサスペンスという点では何とか合格点をつけられるが、あまりにも設定に無理があるのではなかろうかと思われる作品に仕上がっている。
人間が外出せず「サロゲート」との媒介となるチェアから遠隔操作するのだったらトイレに行きたくなった時はどうするのだろう?
運動もせずに寝たきりだったら体力が目に見えて衰えていくと思うし、部屋から出ないのだから死んでしまったら誰が見つけるのだろう?とか考え出したらキリがない設定です。
「サロゲート」の採用で犯罪や伝染病、人種差別が激減し、人類は理想的な社会を実現したとなっているが、子供が増えなきゃ滅亡への道まっしぐらでは?
まぁ映画なんだから深く考える事は止めにして、この作品は軽い気持ちで観るのが正解のようです。
でも態々劇場まで脚を運ばなくてもDVDで十分かもしれません。
原作コミックは読んだことなくてテレビで、この映画に出演している「水川あさみ」が番宣でコメントしてたのを観てしまったから何となく観に行った映画でしたが、日本映画でホラー映画なのに全く怖くない!
監督が「火山高 (2001)」や「オオカミの誘惑 (2004)」の韓国の「キム・テギュン」だからでしょうか?
この監督はロマンスやコメディが得意な筈なのに、どうしてホラーアクションなどというジャンルの作品を撮ったのでしょうねぇ~?
しかも原作は日本のアニメだし!
作品としても中途半端な感が否めない作品だと思います。
そもそも日本の風土にヴァンパイアを溶け込ませるのはアニメならまだしも映画化して映像で表現するのは難しいことだったとは思いますが、たぶん原作の面白さを122分という尺の中で詰込み過ぎた為に無理が生じたのでしょう。
敵方に「山本耕史」が出演していて中々の好演でしたが、知ってる役者といえば彼ぐらいで後は殆ど知らない役者ばかり。。。
特に映画だけを観ていれば明らかに原作を端折っているのが、まる判りの内容だったので逆に原作に興味を持ってしまい1~30巻(既刊)[30巻はCD+冊子付限定版]まで買ってしまいました。
まだ未読ですが明らかに原作は面白いだろうと思わせるほど映画が中途半端だったのでコミックには期待してます。
「ジョニー・デップ」が伝説のギャング「ジョン・デリンジャー」の壮絶な生き様を描いた実録犯罪ドラマです。
彼を追い詰めてゆく捜査官に「ダークナイト (2008)」「ターミネーター4 (2009)」の「クリスチャン・ベイル」を起用して、監督は「マイケル・マン」で作品を盛り上げている。
しかし、作品をラブ・ストーリーにしたいのか?男と男の戦いにしたかったのか?
何ともどっちつかずの作品になってしまったようだ。
時代背景の説明が不鮮明でギャングであるデリンジャーが、あの大恐慌時代に何故民衆からヒーローとして扱われたのか?などという説明をもう少し加えてくれれば感情移入が出来て楽しめたと思う。
本作が同監督の「ヒート (1995)」とカブっていると感じてしまったのは私だけだろうか?
「コラテラル (2004)」「マイアミ・バイス (2006)」「キングダム/見えざる敵 (2007)」と好きな作品が続き「ハンコック (2008)」でコケた感があったので、今作には期待していたが挽回までとはいかなかったように感じる。
でもこの監督の銃撃戦はいつも迫力があり見所のひとつにもなっているが、この部分だけは期待を裏切っていない。
次回作は更に磨きをかけたバリバリの銃撃シーン満載の作品に期待したい。
待ちに待って年末一番楽しみにしていた映画です。
その結果は・・・間違いなく次世代の新しい映画の形態を示す1作になると感じさせる映像革命の作品でした。
「ターミネーター(1984)」「タイタニック(1997)」の成功で不動の地位になった「ジェームズ・キャメロン」監督が、沈黙を破って監督/製作/脚本/編集をして長年にわたって開発に関わってきた3D技術をはじめ最先端の映像テクノロジーで、満を持したSFアクション超大作です。
今まで3Dというと飛び出す映画というイメージが強くあったのですが、今回の映画で3Dは「奥行き」だということを痛感しました。
特に戦闘シーンは今まで観たことのないような臨場感で、絶対に一見の価値有りです。
映画の内容については賛否両論あるようですが、この作品はストーリーよりも3Dを楽しむ作品だと思っています。
宮崎アニメの影響があるようだと思うのは決して私だけではなく、日本人の殆どがそう思うのではないか?という場面が多々現れていますが、私個人の意見としてはアニメを映像化する技術があるなら、それはそれで良いのではないでしょうか?
勧善懲悪もんの「ジェームズ・キャメロン」らしい内容ですし、162分という長尺にもかかわらず、私は安心して最後まで不満なく観終わることが出来ました。
2Dでも上映されていますが、多少のお金を余分に払ったとしても絶対に3Dの方が価値ある作品です。
DVDの発売時に付属される3D眼鏡は、どの程度のものになるのか?今から気になってる私でした。(ペラペラ紙製の眼鏡だったら買う気しないしね)
ディザスター映画(災害映画)分野での第一人者であり「デイ・アフター・トゥモロー(2004)」や「紀元前1万年(2008)」の「ローランド・エメリッヒ」監督のパニック・サスペンス作品である。
この監督作品は観る楽しみは与えてくれるもののストーリー的には前半の盛り上がり方に対し、後半は尻すぼみしてしまう内容が多いので若干心配でしたが本作は最後まで緊張感を持続させ楽しませてくれます。
物語は、古代マヤ人が残した暦がそこで途切れていることから「世界終末の日」だと囁かれてきた2012年12月21日。
あと3年足らずで地球が滅亡するというシナリオを科学者たちは確信しており、世界各国の首脳は「ノアの箱舟」なる数十万人の人間が乗れる数隻の巨大船舶を以前から造っていた。
地震・噴火・津波とあらゆる天変地異が世界各地で起こりだした為、もはや地球上に逃げ場はなくなりつつなる中、主役の「ジョン・キューザック」とその家族は逃げ惑い「ノアの箱舟」を目指す。
ただ自分が生きるか死ぬかの瀬戸際で最後まで人間らしさを説く人間「キウェテル・イジョフォー」や正規の手続きを踏まずにノアの箱舟に乗り込もうとして多くの人間を危険にさらすのが主役だったりというのには若干の違和感を感じた。
その他の俳優陣では「アマンダ・ピート」「ダニー・グローヴァー」等に「ジョージ・シーガル」まで久々の出演で脇を固めている。
迫力あるVFXで大都市ロサンゼルスが大迫力で崩れ落ちるシーンは圧巻だし、世界滅亡という絶望と恐怖の映像は劇場の大スクリーンで体験してこそ値打ちがあるというもので是非とも映画館へ脚を運んで欲しい。
家庭用TVのDVD鑑賞では絶対にもったいない作品です。
たまに登場のモモです。
近頃話題の3Dはまだ未体験のため「とにかく3D映画を観てみたいねん!」と行ってきました「クリスマスキャロル」
チャールズ・ディケンズの原作を、むか~しに読んだ記憶があったのですが、なんという感想もないありきたりのストーリーだったよなと思いつつ、今回は全興行収入のうち3Dが占める割合が75%にも上っているということで、3D♪3D♪と初体験を楽しみに。
まず劇場入り口で渡されたメガネが、昔の紙のピラピラ赤緑セロファンとは違い、しっかりした作りに期待もふくらみ、いざ!
結果からいえば、絶対に3Dで観るべきです。
音響と合いまった飛び出し感は抜群で、不気味な怖がらせ度もばっちり。
目の前に降る雪には思わず手を伸ばしたくなり、空を飛ぶ鳥瞰はまさにディズニーランドのアトラクション感覚でした。
もちろんイスは揺れていませんでしたが(笑)
誰もがやさしくなれるはずのクリスマスに、金貸しの守銭奴スクール爺さんは、寄付を求める貧しい人々を怒鳴り帰す、町の嫌われ者。
人間関係よりも、やっぱりカネ勘定。
そこにかつての共同経営者である友人の亡霊があらわれ、このままでは空しい人生になるとクリスマスに3人の聖霊と共に時空の旅という奇跡を贈る。
そこでスクール爺さんは自らの過ちに気づき、過去を悔い現在を改めれば、未来は変えられるという教訓的なストーリーです。
基本的には子供向けなのでしょうか、思春期に読んだからこそ「ふ~ん‥」で終わったものが、大人になってからの方が逆に色々と考えさせられました。
自分の人生を振り返り、この先の人生をしっかり見つめるいい機会になります。
比べて、経済破綻で格差社会となった現在、金融マンが痛い目にあうこのストーリー、結構な皮肉たっぷりの映画だといえよう。
願わくはこの映画を観て倫理の大切さに気づいてほしいエリートたちよ。(by momo)
「サム・ライミ」が監督として久しぶりにホラー映画のメガホンを取ると知り、初日に観に行ってきました。
監督デビュー作の「死霊のはらわた(1983)」は当時劇場ではなくビデオで観ましたが、滅茶苦茶怖かったのをよく覚えており、あの恐怖をまた味わいたくて期待しながら劇場に脚を運びましたが結果は・・・
先ずホラー映画であるにも拘らず怖くない!
それはただ単に私が歳を重ねホラー映画を観過ぎたせいかもしれませんが・・・
驚かされる場面は何箇所かありますが、それは恐怖ではありません。
日本人は笑いのツボが外国人と違う為ホラー映画にコメディは必要ないというのが私に持論ですが、本作は至る所にユーモアを交えており、隣に座っていた外国人アベックの随所の大笑いに完全に興醒めさせられてしまいました。
しかし、私のように過度の恐怖映画を期待しなければテンポの良い作品でサクサクと進行していき、途中「エクソシスト(1973)」と「ポルターガイスト(1982)」を彷彿させるシーンがあり想わず笑ってしまいます。
ラストは主人公の勘違いで最後を迎えますが、伏線はありますから感の良い人なら読めてしまいます。
「リング(1998)」と極似のシーンがあったのは「サム・ライミ」監督が「スパイダーマン」シリーズ以外に「THE JUON/呪怨(2004)」「呪怨 パンデミック(2006)」などのジャパンホラーにも係わって製作しているからでしょう。
今後も純粋のホラー系に期待したいが内容にユーモアを入れるのは、この監督の特徴のようなので生粋の恐怖映画の監督はもう無理かもしれないですね。
監督は「60セカンズ(2000)」「ソードフィッシュ(2001)」以来の「ドミニク・セナ」で、「パール・ハーバー(2001)」や「アンダーワールド」シリーズの「ケイト・ベッキンセイル」が主演のサスペンス・アクションです。
最初の雰囲気が「遊星からの物体X(1982)」っぽく南極基地が舞台なので若干似ていますがSFではなく犯人探しの王道を行くサスペンス映画です。
内容は、アメリカ南極観測所で唯一の女性連邦保安官は、過去の事件を忘れる為にあえて事件など起こりようもない暇な極寒の地で働いており、冬を控えて数日後に帰国の途に着く予定だったが、他殺体の発見という事件に遭遇した為に殺人事件の調査を開始して・・・
「ホワイトアウト」という極地特有の過酷な自然現象が物語を盛り上げており、見所は零下65度で手袋をせずに外に出て金属に触れただけで手の皮が剥け、速凍傷になってしまうという恐ろしさ!
凍傷になってしまい指を切落とすシーンはメッチャ痛い!!
「ホワイトアウト」の中では建物間の移動も命綱を付けなければ死に繋がる状況は極寒の雰囲気が巧く表現出来ています。
「ケイト・ベッキンセイル」は相変わらずスタイル抜群の美人でファンなら劇場へ脚を運ぶかもしれませんが、スクリーンにしがみつくように観ていなくても物語から置いていかれることはなく、人間関係もシンプルですので劇場でなくDVDでOKかな?というのが正直なところの感想です。
パンフレットにも書かれていますが、このシリーズは大きく別けて1~3作目が3部作の最初の完結で、4~6作目が2回目の完結となっています。
3作目と4作目が実は同じ時間軸で物語が進行していたのですが、今回の6作目で判らなかった謎が一応の終結を迎えます・・・が、間違いなく7作目に続きます。
この作品、ジャンルは「R15+」のホラーとなっていますが、私はホラーではなく完全にサスペンスだと思っています。
確かに回を増すごとに残虐になってるシーンは増えてるように感じますが、怖いと思わせる箇所はありません。
ソリッド・シチュエーション・スリラーという新しいジャンルは、限られた状況下にある人間の極限の状態をスリリングに描き、観てる側にも身体の痛みを感じさせるというものですが、6作目ともなると不思議なもので1作目に感じた強烈な感じ方が徐々に麻痺して痛みを感じなくなってきている自分が怖くなってしまいます。
更にエンディングでの「そうだったのか!」「やられたなぁ~」といういわゆるドンデン返しはシリーズが進んで行く都度に薄れてきており、本作の最後のオチは既に5作目の時点で殆ど読めていましたので、「ヤッパリ!」という期待を裏切って欲しかったのに裏切られないエンディングはとても残念でした。
それでもシリーズで観てる人なら観に行くしかないわけで、この1年間つかえていたものがスッキリする事は間違いなしです。
続編の7作目は「3D」になるので、また違った驚きで楽しませてくれるのではないかと期待しています。
この作品、絶対に劇場で観る価値があります!!
私は特に「マイケル・ジャクソン」のファンという訳ではありませんが、彼のアルバムは数枚持っています。
この作品は製作会社がないので映画用のパンフレットも売られてませんし、作品で彼が唄う曲もフルボイスではないものが数曲ありましたが(リハーサルなので当然ですが)そんなことは関係なく最高に感動出来るドキュメントフィルムです。
聴き慣れた曲が流れる度にまるで自分が、そのコンサート会場のリハーサル場面にいるかのような錯覚に陥りながら、気が付けば無意識の内に指先や爪先でリズムをとっています。
この作品では50歳を過ぎても全く衰えを感じさせないで凄く輝いている「マイケル・ジャクソン」を映像とはいえ最も真近で観ることが出来ます。
10/28から2週間限定で世界同時上映ですので、後10日間くらいでこの作品は劇場では観れなくなってしまいます。
私は2日目に行きましたが「THIS IS IT」のCDは既に完売していました。
私が最も驚いたのは劇場の入りは7割ぐらいでしたが、エンドロールが流れても誰一人として席を立つ人がいなかったことです。
劇場内が明るくなってから判ったことですが、女性だけではなく男性も泣いて眼をこすってる人がいました。
たまたまこの眼をこすっていた男性が帰りのエスカレーターの私の前で同伴の女性に一言「俺も明日から頑張るわ!」と・・・女性は「うん、頑張りよし!」
この会話を聞いていて、この作品の影響力に改めて感動しました。
「マイケル・ジャクソン」やっぱ凄いです。。。
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