グリーン・ホーネットと云えば「ブルース・リー」と云うくらい、彼の死後に有名になったTVドラマですが、これを「エターナル・サンシャイン(2004)」の「ミシェル・ゴンドリー」監督がリメイクしたアクション・アドベンチャーです。
全編3Dであり「キャメロン・ディアス」が出演しているとならば、当然莫大な制作費を使った娯楽大作を期待しましたが、内容は普通のアクション映画でした。
主演は、殆ど無名の「セス・ローゲン」と「頭文字[イニシャル]D THE MOVIE(2005)」で(藤原拓海)役の「ジェイ・チョウ」でしたが、二人のギャラを合わせても「キャメロン・ディアス」の方が高いんじゃあないかな?
しかも、彼女の役は彼女である必要はなかったと感じたし、製作総指揮と脚本を担当している「セス・ローゲン」がキャスティングしたのかもしれない。
配役で良かったのは「クリストフ・ヴァルツ」で「イングロリアス・バスターズ(2009)」でも見せたような、悪役なんだけど何処かユーモラスな演技は見どころがありました。
物語は、新聞社の創業者である父に厳格に育てられるも、幼少期に母親を亡くした反動で放蕩息子に成長したブリット(セス・ローゲン)が、蜂に刺され急死した父に代わり突然社長の座に就く。
そして、ブリットは父の運転手カトー(ジェイ・チョウ)から色んな事実を知らされ、天才発明家であるカトーは、父と秘密裏に数々のハイテクマシンを発明していた。
父の遺志を継いで正義に目覚めたブリットは秘書に応募してきたレノア(キャメロン・ディアス)の知恵を借り、街に蔓延る悪党の一掃を決意し、自分たちを《グリーン・ホーネット》(緑の蜂)と命名して活躍するという内容です。
この作品は、3Dカメラで撮影したものではなく、2Dから3Dへコンバートしただけの映画なので3Dで観なくてもいい内容でした。
まぁ3Dの効果も期待した程ではないので、劇場鑑賞しなくてもいいかな?

完全にテレビドラマを観てた人だけの為の映画で、一度も観ていない私には単に時間の無駄でした。
少しは観てない人の為に簡単な説明くらいはあるかなと思っていたのですが、全くありません。
大規模なスケールで製作され、下火になってきたとはいえ韓流ブームの流れもあるのか、ゴールデンタイムに地上波で放映された「イ・ビョンホン」主演の韓国ドラマ「IRIS-アイリス-」の劇場版で、追加撮影で収録された内容とドラマ版では明かされなかった全ての謎が解明されるというキャッチコピーだったら、TV観てた人間なら皆映画館行くよね。
内容は北側と南側の争いで、主人公が任務を遂行して負傷して殺されそうになり、その後に寝返ったり、わざと生かされてたり云々という話だったような気がするが、よく判りませんでした。。。
韓国版「24 TWENTY FOUR」だと聞いてたので、少しは楽しめるかなと思って劇場に行きましたが全くの無駄でした。
「イ・ビョンホン」のファンで、尚且つTVドラマを観てた人だけが鑑賞して下さい。
(この作品の劇場用パンフレットは販売されておりません)

前作「ウォール街(1987)」の監督だった「オリヴァー・ストーン」が再び「マイケル・ダグラス」とコンビを組んで続編を作ってくれました。
私は前もってレンタル店でDVDを借りて20年以上前の物語を思い出してから劇場へ脚を運びました。
すると初っ端から「マイケル・ダグラス」扮する(ゴードン・ゲッコー)が刑務所から出所するシーから始まり、もうワクワクもんです。
前作では設定の無かった父ゲッコーを嫌う娘「キャリー・マリガン」と、その恋人役でゲッコーを慕う「シャイア・ラブーフ」が加わり、作品を盛り上げていますが、所詮「マイケル・ダグラス」の前では脇役にしか見えませんでした。
その他に「ジョシュ・ブローリン」「イーライ・ウォラック」「スーザン・サランドン」といった超ベテランも出演しており内容も含めて飽きさせない映画を期待して鑑賞したのですが、結果は若干残念でした。
相場の映画といえば、やはり「大逆転(1983)」のような最後にスカッ~~!っとするようなオチを期待したのだが、ラストは何ともアメリカ的な終わり方だったし(ゴードン・ゲッコー)のギラついた欲望が歳と共に輝きが無くなっちゃったって感じでした。。
株の世界はあまり知りませんが、情報の操作だけで上場してる大会社が、そんなに簡単に潰せたり潰されたりするのだろうか?という疑問で納得がいかなかった。
チョット安直過ぎる気がするのだが・・・実際はどうなんだろう??
驚いたのは前作で(ゴードン・ゲッコー)をラストで刑務所へ送り込んだ「チャーリー・シーン」がパーティー場面でカメオ出演していたことです。
クレジットにはありませんでしたが、前作を知らないと判らないスパイスの効いた会話は楽しませてくれました。

「ダ・ヴィンチ・コード(2006)」「天使と悪魔(2009)」などサスペンス・ミステリーがお得意の「ロン・ハワード」監督が恋愛コメディドラマに挑んだ異色作。
・・・の筈だったが、コメディとしては中途半端だし、原題の「THE DILEMMA」であるように内容は、大学時代からの親友の妻の浮気現場を目撃してしまい、その事実を知らせるか否か悩むと同時に、自らも結婚への踏ん切りがつかなくなってしまい、巻き起こす騒動を描いた作品で、そこ等中にジレンマが落ちてる作品だったので、原題の「ジレンマ」の方が、はるかにこの作品には合っていた。
主演は「ドッジボール(2004)」の「ヴィンス・ヴォーン」と、その恋人役には「ジェニファー・コネリー」。
もう一組の夫婦役には「最後の恋のはじめ方(2005)」の「ケヴィン・ジェームズ」と「ウィノナ・ライダー」という組み合わせだったが、どうしても男優の方が見劣りする組合せだったように感じた。
「ロン・ハワード」という名前のせいで評価が厳しくなってしまうのは仕方がないので、最後にもう一捻りが欲しい作品だった。
興味深かったのは、この作品の脚本家が「ラスベガスをぶっつぶせ (2008)」や「ウォール・ストリート(2010)」の脚本の「アラン・ローブ」であったことです。
彼はサスペンスが得意だと思っていたのですが・・・

先ず映画を鑑賞する前に、現役を引退した年寄りが現役に復活して云々という前情報から思い出したのが「クリント・イーストウッド」の「スペース カウボーイ(2000)」だったが、本作は正にそのイメージ通りで、先に上映された「エクスペンダブルズ(2010)」を彷彿させるような豪華メンバーで、劇場で観ておいても後悔はしない。
設定には若干の無理を感じるが、元々アメコミが原作の話なんだから、軽いノリのシナリオはそんなに深く考える必要はないし、一応娯楽映画の王道を行くストーリーで、ジャンルはアクション・コメディなんだから、そんなことは気にせず豪華面子の演技を素直に楽しめた。
「ブルース・ウィリス」は当然の如く「モーガン・フリーマン」「ヘレン・ミレン」といったベテランに加え、47歳にはとても見えない「メアリー=ルイーズ・パーカー」には驚かされ、「リチャード・ドレイファス」や「アーネスト・ボーグナイン」「ジェームズ・レマー」まで出演しているという豪華配役で、特に秀逸なのはキレタ親父を演じている「ジョン・マルコヴィッチ」だった。
妄想癖が重なって警戒心を怠らない危ないオッサンの演技は期待を裏切らず最後まで楽しませてくれます。
アメリカ中西部から東海岸にかけて舞台は次々と替わって、その度に場所を示すポストカードが映し出されるシーンは一昔前の作品風にみせて野暮ったいのだが、私はその野暮ったさが結構好きでした。

先に観た「GAMER(2009)」より数段面白い「ジェラルド・バトラー」主演の作品で、今回の彼は製作にも携わっており力の入れ具合が伺える熱演で、緊張感のある演技は見ものです。
恐らく「300 <スリーハンドレッド> (2007)」以来の出来だと私は感じています。
監督は「交渉人(1998)」の「F・ゲイリー・グレイ」で先の読めない展開はスクリーンから目が離せません。
もう一人の主演検事役には「マイアミ・バイス (2006)」「キングダム/見えざる敵 (2007)」の「ジェイミー・フォックス」が真っ向から対峙した演技で作品を盛り上げています。
物語は、米国フィラデルフィアでクライド(ジェラルド・バトラー)は妻と幼い娘に囲まれた家庭を築いて幸せな人生を送っていたが、突然自宅に押し入った2人組の暴漢に襲われ家族を惨殺されてしまう。
直ぐに犯人は逮捕されるが、決定的な証拠に乏しいという理由から裁判での負けを恐れた担当検事のニック(ジェイミー・フォックス)に、独断で主犯格の犯人と司法取引を行い、妻子を惨殺していない方の犯人に不利な証言を引出す見返りに主犯の男の罪を軽減してしまう。
到底納得のいかないクライドは10年後に自らの手で主犯の男を惨殺し、直ぐ容疑者に挙がり何の抵抗もなく拘束されるが、それはニックを含めた当時の関係者全てに対するクライドの壮大な復讐計画の始まりに過ぎなかった。
R15指定なので万人におススメ出来る作品ではありませんが、何故10年後だったのか?謎の共犯者は一体誰なのか?という私の予想は見事に外され、部外者まで殺してしまう強引とも思える行動もラストで一応スッキリと納得して劇場を後に出来きます。
「ジェラルド・バトラー」は、思いつめた表情が印象的で見応えありますよ!
個人的には「24 TWENTY FOUR (シーズン V)~(シーズン VI)」でローガン大統領を演じていた「グレゴリー・イッツェン」が、本作では刑務所長をしていて、相変わらずの憎たらしい役どころが嬉しく感じた。

本作とどうしても比べてしまうのは「スピーシーズ/種の起源(1995)」だが、スピーシーズは生命体を成長の過程で直ぐに殺してしまおうとして逃げ出してしまい、これを追いかけるというテンポの良い展開だったが、本作は新生命体を他の人間に判らないように育ていくというパターンで、主人公の心の葛藤を交えたSFホラー作品になっている。
共通点といえば、生命体が驚くべき速さで成長してしまうという点と、エロティックなシーンがあるという箇所だが、本作はテンポが悪く途中ダレてしまった感は否めなかった。
監督は「ヴィンチェンゾ・ナタリ」で、彼の作品を観たのは2作目だったが「CUBE(1997)」の方が奇抜さがあり面白かった。
科学者夫婦のクライヴに「プレデターズ(2010)」で新たなアクション俳優としての一面を見せた「エイドリアン・ブロディ」と、その妻エルサに「死ぬまでにしたい10のこと(2003)」の「サラ・ポーリー」が主演している。
内容は2人で人間と動物のDNAを掛合わせ未知の新生命体を誕生させ、誰にもこの事が知られないよう秘密裏に育てていくが、徐々に手に負えなくなって2人が理性を失い本能的な行動を起こしてしまう様を巧く表現している。
決して面白くなかったという作品ではありませんが、どうしても劇場でという程の事はなかったように思います。
(この作品の劇場用パンフレットは販売されておりません)

2010年の主だった賞を総なめした注目作品だったので期待してましたが、監督が「デヴィッド・フィンチャー」で、前作の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008)」での期待倒れもあり不安を感じつつ鑑賞してきました。
先ず、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)をある程度理解しており、「Facebook(フェイスブック)」についての知識があり、「Facebook(フェイスブック)」訴訟と「Napster(ナップスター)」の争いを知っていれば、専門用語が判らなくても楽しめるかもしれません。
私は残念ながらこの背景を知らないまま鑑賞したので、字幕を追っかけ内容を何とか把握するのに終始していたなぁというのが感想です。
“facebook”の創設者(マーク・ザッカーバーグ)と彼を取り巻く若者たちの悲喜こもごものの人間模様に焦点を当てた作品でした。
彼のサクセス・ストーリーに期待していたのですが、内容は会話の多いドラマ性の薄い内容に終始しています。
映画の中の(マーク・ザッカーバーグ)は、明らかに天才なのだが、コミュニケーション能力の欠如を「ジェシー・アイゼンバーグ」がイラつくほど巧く演じていて悲劇的なヒーローとして演出されています。
明らかに好き嫌いが分かれる作品ですので、SNSをよく知らない人は観ない方が無難かもしれません。
「デヴィッド・フィンチャー」は「エイリアン3(1992)」で初監督に抜擢され独特の世界観を持っていましたが、1~2作目の「リドリー・スコット」や「ジェームズ・キャメロン」監督よりも面白いとは感じませんでした。
しかし、次作の「セブン(1995)」が凄い作品だったので、いつも期待して観に行くのですが、この作品を上回る作品は未だありません。

「ゾンビ(1978)」でその名を一躍有名にし、今ではゾンビ映画の巨匠とまで言われるようになった「ジョージ・A・ロメロ」監督の初期作品である「ザ・クレイジーズ(1973)」のリメイク作品で、監督は「サハラ 死の砂漠を脱出せよ(2005)」の「ブレック・アイズナー」に変わっているが、製作総指揮とオリジナル脚本にはしっかりとロメロ監督の名が連なっている。
私はオリジナル作品を未見の為に本作と比べることは出来なかったが、かなり好きなジャンルなので、日を改めて2回劇場で鑑賞してしまいました。
物語は米国アイオワ州の小さな町の川に軍の飛行機が墜落し、積荷から町の飲料水として使われているこの川に毒物が流れ出し、飲んだ町の人間が次々と凶暴化していくという、いわばゾンビものです。
主人公の保安官には「ヒットマン(2007)」の「ティモシー・オリファント」、その妻には「サイレントヒル(2006)」の「ラダ・ミッチェル」が、この狂った人間達とこの状況を収束しようとする軍の兵士達から逃げ惑う姿をスリリングに描いているので上映時間101分が短く感じるほど面白かった。
特に音響効果の使い方が巧く、腰が浮き上るほどビックリしたシーンもありました。。。
上映館が少なく劇場で観れない人も多いかもしれませんが、この手のパターンが好きな人にはおススメです。

本作監督の実兄「リドリー・スコット」監督が「ラッセル・クロウ」とよくコンビを組んでいるように「トニー・スコット」監督はどうやら「デンゼル・ワシントン」がお気に入りのようだ。
このコンビの作品は「クリムゾン・タイド(1995)」「マイ・ボディガード(2004)」「デジャヴ(2006)」「サブウェイ123 激突(2009)」に続き5作目となり、このコンビによる作品は殆ど外れがなく楽しめる。
特に本作はカメラワークでフラッシュ編集を多用しており、この監督らしさがよく出ている。
緊迫感を持続させて手に汗握り、上映時間の99分が短く感じてしまう超一級の映画に仕上がっている。
もう一人の主演「クリス・パイン」は「スター・トレック (2009)」「フェーズ6 (2009)」などで主役を演じている最近売り出し中の青年で演技も巧いし、今後が楽しみな一人である。
列車の暴走で最初に思い浮かんだのは「大陸横断超特急(1976)」だったが、これはコメディ色の強い映画だったし「カサンドラ・クロス(1976)」は非常に面白かったが、もし今改めて観なおしたなら時代を感じずにはいられない作品だったと感じてしまうだろう。
「暴走機関車(1985)」も良かったが、本作と比べたらパターンは別物なので比べられない。
一番の見せ場は列車が大カーブを曲がる時の映像で、暴走列車のスピード感と迫力は大スクリーンで観ないと楽しめない。
テンポも良く人間関係も単純だし、最後のオチも少し入れて気持ち良く劇場を後に出来る作品です。

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